日本の音楽シーンを牽引するライブ文化。その要点を読み解くために「メディア」「産業」「法律」「教育」などの視点を解説したうえで、フェスやレジャー、アニソン、部活、アイドルなどの具体的なトピックスを基本的な知識も押さえながら解説する。
まえがき
序 章 ライブカルチャーの全体像
1 身近な音楽との接し方
2 真逆の構図
3 可視化されないデータの裏側
4 ライブカルチャーから読み解く第1部 視点
第1章 メディア
1 ヴァーチャルの侵食
2 ライブ概念の変遷
3 ライブ概念の混乱
4 リアルとヴァーチャルのはざまで第2章 産業
1 ポール・マッカートニー
2 音楽産業とは何か
3 アドルノの文化産業論
4 アドルノを超えて第3章 法律
1 路上ライブ
2 路上のルール
3 囲い込み
4 規制される文化実践第4章 政治
1 「音楽に政治を持ち込むな」問題
2 音楽と政治の関係
3 政治性と中立性
4 ポスト三・一一のライブカルチャー第5章 社会
1 ジョシュア・ベルの憂鬱
2 聴衆の誕生
3 アーヴィング・ゴフマンの視点
4 場所の感覚第6章 アイデンティティ
1 ボーン・ディス・ウェイ
2 アイデンティティとしての音楽
3 アイデンティティの欠落
4 「周縁」から/へのまなざし第7章 教育
1 NコンとJ-POP
2 音楽と教育の関係
3 軽音楽部の位置づけ
4 学校教育の名のもとで第2部 応用
第8章 アイドル
1 「YOUNG MAN」
2 アイドルの変遷
3 アイドルが意味するもの
4 ファンとストーカーの境界線第9章 アニソン
1 アニソンブーム
2 アニソンの変遷
3 蔓延する「アキバ系的なるもの」
4 二次元と三次元のはざまで第10章 ツーリズム
1 ライブ遠征
2 音楽と観光
3 ミュージックツーリズム
4 音楽=場所=アイデンティティ第11章 ライブハウス
1 ヒエラルキーの崩壊
2 ライブハウスの変遷
3 インディーズの襲来
4 ポストライブハウスの時代第12章 ストリート
1 スタイリッシュなデモ
2 ストリートの思想
3 音楽と社会運動
4 監視社会第13章 フェス
1 ロックフェスの成熟とEDMフェスの参入
2 フェス文化の定着
3 ライブカルチャーとクラブカルチャー
4 「モノ消費」から「コト消費」へ第14章 レジャー
1 吹奏楽の聖地
2 音楽とレジャー
3 シリアスレジャー
4 ライブカルチャーと発表会文化あとがき
宮入『J−POP文化論』
宮入, 佐藤『ライブシーンよ、どこへいく』
生明『ポピュラー音楽は誰が作るのか―音楽産業の政治学』