圓田浩二「ポケモンGO大規模イベントで地域興し・観光誘致は可能か? : ポケモンGOの社会学(5) 」『沖縄大学法経学部紀要』no.30, p.25-39

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本稿ではポケモンGOを利用した「地域興し・観光誘致は可能か?」という問題を考察する。地方自治体は、各地でポケモンGOのもつ知名度とユーザー数の多さを利用して、地域限定短期集中型イベントを行っている。筆者のフィールド調査と、ネットの記事やSNS掲示板などを参照しながら考察・分析を行う。筆者は、横浜市で2017年に6日間開催された「Pokémon GO PARK:YOKOHAMA」と鳥取市で2017年に3日間開催された「Pokémon GO Safari Zone in 鳥取砂丘」、横須賀市で2018年に5日間開催された「Pokémon GO Safari Zone in YOKOSUKA」、台湾台南市で2018年に5日間開催された「Pokémon GO Safari Zone in TAINAN」に参加した。これらのフィールド調査などの結果から、ユーザーであるポケモンGOトレーナーたちが望むイベントの開催条件と、地域自治体が望むイベントの開催条件が異なることがわかった。この問題の解決について、提言を行いたい。