マルクス・ガブリエル, マイケル・ハート, ポール・メイソン, 斎藤幸平著『未来への大分岐-資本主義の終わりか、人間の終焉か?』(2019)

 

資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐 (集英社新書)

資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐 (集英社新書)

 

利潤率低下=資本主義の終焉という危機は、資本の抵抗によって人々の貧困化と民主主義の機能不全を引き起こしたが、そこに制御困難なAI(人工知能)の発達と深刻な気候変動が重なった。我々が何を選択するかで、人類の未来が決定的な違いを迎える「大分岐」の時代――。「サイバー独裁」や「デジタル封建制」はやって来るのか?世界最高峰の知性たちが日本の若き経済思想家とともに、新たな展望を描き出す。

第1部 マイケル・ハート

 資本主義の危機と処方箋
 政治主義の罠
 “コモン”から始まる、新たな民主主義
 情報テクノロジーは敵か、味方か
 貨幣の力とベーシック・インカム
第2部 マルクス・ガブリエル

 「ポスト真実」の時代を生んだ真犯人
 「人間の終焉」と相対主義
 新実在論で民主主義を取り戻す
 未来への大分岐―環境危機とサイバー独裁
 危機の時代の哲学
第3部 ポール・メイソン

 情報テクノロジーの時代に資本主義が死んでゆく
 資本の抵抗―GAFAの独占はなぜ起きた?
 ポストキャピタリズムと労働
 シンギュラリティが脅かす人間の条件
 資本主義では環境危機を乗り越えられない
 生き延びるためのポストキャピタリズム