ジェームズ・H・ルービン著, 太田泰人訳『岩波 世界の美術 印象派』(2002)

 

 

印象派 (岩波世界の美術)

印象派 (岩波世界の美術)

 

街の通り,海岸,そして田園の静かな眺めを賛美し,室内の生活やカフェの人々を移ろいゆく時のなかに描きだし大きな衝撃を与えた印象派の画家たち.一見,自然のままと思える彼らの作品の背後にひそむ問題の数々をモデルニテ,旅行,市場,写真,ジェンダーなど最新の研究成果を駆使して明らかにする新しい印象派研究.

序 近代的快楽のスペクタクル
1 印象主義の名称 近代性と形式
2 主題としての芸術家 エドゥアール・マネのパリ
3 外光の下の自然主義 クロード・モネの余暇の風景画
4 場所、人、伝統 パジール、ピサロルノワール
5 舞踏術と科学 エドガー・ドガの描くパフォーマンス
6 女性・男性 モリゾ、カサット、カイユボット
7 対立か共犯か 印象主義と政治権力
8 再検討と刷新 新印象派からの批判
9 市場と創造性 連作とオリジナル作品
10 その後の展開 ポール・セザンヌモダニズム
11 他のメディア、他の場所 印象主義の遺産