木原善彦著『実験する小説たち』(2017)

言葉遊び、視覚的企み、まことしやかな事典、入れ子構造…小説の可能性を果敢に切り拓く「実験小説」のタイプ毎に、特徴、読みどころ、オススメ作品まで紹介する初のガイド。

実験小説とは
現代文学の起点―ジェイムズ・ジョイスユリシーズ』(1922)
詩+註釈=小説―ウラジーミル・ナボコフ『青白い炎』(1962)
どの順番に読むか?―フリオ・コルタサル『石蹴り遊び』(1963)
文字の迷宮―ウォルター・アビッシュ『アルファベット式のアフリカ』(1974)
卜書きのない戯曲―ウィリアム・ギャディス『JR』(1975)
2人称の小説―イタロ・カルヴィーノ『冬の夜ひとりの旅人が』(1979)
事典からあふれる幻想―ミロラド・パヴィチ『ハザール事典』(1984)
実験小説に見えない実験小説―ハリー・マシューズ『シガレット』(1987)
脚注の付いた超スローモーション小説―ニコルソン・ベイカー『中二階』(1988)
逆語り小説―マーティン・エイミス『時の矢』(1991)
独り言の群れ―エヴァン・ダーラ『失われたスクラップブック』(1995)
幽霊屋敷の探検記?―マーク・Z・ダニエレブスキー『紙葉の家』(2000)
これは小説か?―デイヴィッド・マークソン『これは小説ではない』(2001)
サンドイッチ構造―デイヴィッド・ミッチェルクラウド・アトラス』(2004)
ビジュアル・ライティング―ジョナサン・サフラン・フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』(2005)
擬似小説執筆プログラム―円城塔『これはペンです』(2011)
どちらから読むか?―アリ・スミス『両方になる』

10 スターン『トリストラム・シャンディ』

トリストラム・シャンディ 上 (岩波文庫 赤 212-1)

トリストラム・シャンディ 上 (岩波文庫 赤 212-1)

23 ロブ=グリエ『消しゴム』
消しゴム (光文社古典新訳文庫)

消しゴム (光文社古典新訳文庫)

25 ジョイスユリシーズ
ユリシーズ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

ユリシーズ〈1〉 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)

35 ジョイスフィネガンズ・ウェイク
フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)

フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)

35 インファンテ『TTT』
TTT: トラのトリオのトラウマトロジー (セルバンテス賞コレクション)

TTT: トラのトリオのトラウマトロジー (セルバンテス賞コレクション)

37 ナボコフ『青白い炎』45 J・J・エイブラムズ, ドースト『S』未訳
47 コルタサル『石蹴り遊び』
石蹴り遊び (フィクションの楽しみ)

石蹴り遊び (フィクションの楽しみ)

59 ペレック『煙滅』
煙滅 (フィクションの楽しみ)

煙滅 (フィクションの楽しみ)

67 筒井『残像に口紅を
残像に口紅を (中公文庫)

残像に口紅を (中公文庫)

73 ギャディス, Gaddis『JR』未訳
101 ビュトール『心変わり』
心変わり (岩波文庫)

心変わり (岩波文庫)

101 マキナニー『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』
ブライト・ライツ、ビッグ・シティ

ブライト・ライツ、ビッグ・シティ

103 パヴィチ『ハザール事典』114 レム『完全な真空』架空の書評
完全な真空 (文学の冒険シリーズ)

完全な真空 (文学の冒険シリーズ)

114 ボラーニョ『アメリカ大陸のナチ文学』架空の書評
アメリカ大陸のナチ文学 (ボラーニョ・コレクション)

アメリカ大陸のナチ文学 (ボラーニョ・コレクション)

139 ベイカー『中二階』
中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

156 ヴォネガットスローターハウス5』既読175 ダニエレブスキー『紙葉の家』
紙葉の家

紙葉の家

223 フォア『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い