シッダール・ムカジー著, 野中大輔訳『不確かな医学』(2018)

不確かな医学 (TEDブックス)

不確かな医学 (TEDブックス)

医学はそもそも科学だろうか?―かつて若き研修医だった著者はその後の医師人生を変える1冊に出会い、普遍的な「医学の法則」を探し始める。事前の推論がなければ検査結果を評価できない。特異な事例からこそ治療が前進する。どんな医療にも必ず人間のバイアスは忍び込む。共通するのは、いかに「不確かなもの」を確かにコントロールしつつ判断するかという問題。がん研究の歴史を描いてピュリツァー賞も受賞した医師が、「もっとも未熟な科学」の具体的症例をもとに、どんな学問にも必要な情報との向き合い方を発見する。

イントロダクション
法則1 鋭い直感は信頼性の低い検査にまさる
法則2 正常値からは規則がわかり、異常値からは法則がわかる
法則3 どんなに完全な医療検査にも人間のバイアスはついてまわる