一ノ瀬正樹著『英米哲学入門―「である」と「べき」の交差する世界』(2018)

英米哲学入門 (ちくま新書)

英米哲学入門 (ちくま新書)

私が生まれる前にも世界は本当に存在していたのか?ものごとには原因と結果があるという確信は、実は思い込みにすぎないのではないか?この世界の当たり前のありようを疑い、立ち止まって問うてみること。それこそが哲学の入口であり核心である。ロック、バークリ、ヒューム、ラッセル、ウィトゲンシュタイン…「経験」や「言語」を足場に考え抜いた哲学者たちの議論を糸口に、素朴にして深遠な哲学の根本問題へといざなう。事実(である)と規範(べき)が織りなす世界の謎を読者とともに思考する、笑いあり涙あり(?)の入門講義。

現代哲学への視点
英語圏の哲学とヨーロッパ大陸の哲学との分裂
哲学史的研究の方法態度
言語論的転回の前提とその基本態度
言語論的転回の成果と哲学の可能性
観念論論駁
常識の擁護
パラドックスと階型理論
記述の理論
論理的原子論〔ほか〕