岡田暁生著『西洋音楽史-「クラシック」の黄昏』(2005)

 

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

西洋音楽史―「クラシック」の黄昏 (中公新書)

 

一八世紀後半から二〇世紀前半にいたる西洋音楽史は、芸術音楽と娯楽音楽の分裂のプロセスであった。この時期の音楽が一般に「クラシック音楽」と呼ばれている。本書は、「クラシック音楽」の歴史と、その前史である中世、ルネサンスバロックで何が用意されたのか、そして、「クラシック後」には何がどう変質したのかを大胆に位置づける試みである。音楽史という大河を一望のもとに眺めわたす。 

第1章 謎めいた中世音楽
第2章 ルネサンスと「音楽」の始まり
第3章 バロック―既視感と違和感
第4章 ウィーン古典派と啓蒙のユートピア
第5章 ロマン派音楽の偉大さと矛盾
第6章 爛熟と崩壊―世紀転換期から第一次世界大戦
第7章 二〇世紀に何が起きたのか