戸田山和久著『恐怖の哲学―ホラーで人間を読む』(2016)

 

恐怖の哲学 ホラーで人間を読む (NHK出版新書)

恐怖の哲学 ホラーで人間を読む (NHK出版新書)

 

なぜわれわれはかくも多彩なものを恐れるのか? ときに恐怖と笑いが同居するのはなぜか? そもそもなぜわれわれは恐れるのか? 人間存在のフクザツさを読み解くのに格好の素材がホラーだ。おなじみのホラー映画を鮮やかに分析し、感情の哲学から心理学、脳科学まで多様な知を縦横無尽に駆使、キョーフの正体に迫る。めくるめく読書体験、眠れぬ夜を保証するぜ!

I 恐怖ってそもそも何なのさ?
第1章 恐怖の原型としての「アラコワイキャー体験」
第2章 アラコワイキャーのどれが重要なのか?――「部分の問題」を考える
第3章 これが恐怖のモデルだ!――身体化された評価理論
II ホラーをめぐる3つの「なぜ?」
第4章 まずは「ホラー」を定義しちゃおう
第5章 なぜわれわれはかくも多彩なものを怖がることができるのか?
第6章 なぜわれわれは存在しないとわかっているものを怖がることができるのか?
第7章 なぜわれわれはホラーを楽しめるのか?
III 恐怖の「感じ」って何だろう?――ゾンビといっしょに考える
第8章 哲学的ゾンビをいかに退治するか?
第9章 「意識のハードプロブレム」をいかに解くか?