飯田泰之著『ダメな議論-論理思考で見抜く』(2006)

 

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

ダメな議論―論理思考で見抜く (ちくま新書)

 

 ニート問題から財政赤字、平成不況まで、いかにももっともらしい議論がメディアを飛び交っている。じつは国民的「常識」の中にも、根拠のない“ダメ議論”が紛れ込んでいる。そうした、人をその気にさせる怪しい議論を、どのようにして見抜くか。そのための五つのチェックポイントを紹介し、実例も交えながら、ダメな議論の見抜き方を伝授する。論理思考を上手に用い、真に有用な情報を手にするための知的技法の書である。

第1章 常識は「何となく」作られる

 「常識」とは何か
 なぜこの本を読もうと思ったのですか? ほか
第2章 ダメな議論に「気づく」ために

 場の「空気」による支配
 もっとも単純な対応法 ほか
第3章 予想される「反論」に答える

 「真の幸福」論法
 「データは現実を表していない!」 ほか
第4章 現代日本のダメな議論

 思考の練習問題
 「最近の若者」批判のダメさ加減とは? ほか
第5章 怪しい「大停滞」論争

 バブル悪玉説のここがヘン
 バブルは日本だけではない! ほか