神田憲行著『「謎」の進学校 麻布の教え』(2014)

灘、開成、筑駒…東京大学合格者数ランキングの「常連校」は数多く存在する。しかし、五〇年以上トップ10に名を連ねる麻布の校長は「東大入試のために六年間も使うのはバカバカしい」と断言して憚らない。校則も無ければ、大学現役合格にもこだわらない。いわゆる「進学校」のイメージを裏切り続ける麻布。独自の教育と魅力を解き明かすべく、現役の生徒から図書館司書、保健室の先生、麻布が輩出した各界OBの証言までを徹底取材!

第1章 中学受験の難関校・麻布の内側
 期待するのは「格闘の跡が見える」答案
 「唾棄すべき」設問 ほか
第2章 麻布の生徒は何を考えているのか
 A君 声優志望のアニメ好き「いちばん好きなアニメ、訊いちゃいますか?」
 B君 「彼女が告白してきて『あ、嬉しい』なんて(笑)」 ほか)
第3章 教員が見た麻布
 英語科 生の英語を読ませる原典主義。「過保護」に悩む一面も
 社会科 「野蛮な集中力」で東大合格 ほか
第4章 岐路に立つ麻布
 「来校者向けの発表会」とは一線を画した文化祭
 身をすり減らしながら大人になる ほか
第5章 ある麻布の校長先生
 「正解」は欲しくない
 「じゃあ、議論に入っていこうか」 ほか