コリン・ブルース著, 和田純夫訳『量子力学の解釈問題ー実験が示唆する「多世界」の実在』(2004=2008)

量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在 (ブルーバックス)

量子力学の解釈問題―実験が示唆する「多世界」の実在 (ブルーバックス)

「意識をもつ観測者」が状態を収縮させる力を認めるか、自分のコピーが無数に存在することを受け入れるか―。長らく信じられてきた「コペンハーゲン解釈」に代わり、最近の実験は「多世界解釈」を明確に支持している。本書は、解釈問題の歴史を丁寧に振り返ったうえで、並行世界を利用して“爆弾”を検知しているとしか思えない驚きの実験などを紹介しながら、なぜ「多世界解釈」が合理的なのかを論証していく。

第1章 不思議な世界
第2章 従来の描像に固執すると
第3章 推論による収縮
第4章 拡大されたホラー物語
第5章 先人の証言
第6章 ヒルベルト空間に移動せよ
第7章 望まれる局所性
第8章 多世界への導入
第9章 多世界を利用する1――信じがたい観測
第10章 多世界を利用する2――量子コンピュータ
第11章 多世界解釈の推進者たち
第12章 多世界の恐怖
第13章 古典戦士――ロジャー・ペンローズ
第14章 新時代の戦士――アントン・ツァイリンガー
第15章 多世界解釈の証明と改良