長谷部恭男著『法とは何か―法思想史入門［増補新版］』(2011＝2015)

増補新版　法とは何か (河出ブックス)

なぜ法に従うのか。法とはどのような働きをするものなのか。先人たちが唱えてきた法思想を読み解きながら、法とともにいかに生きるべきかを問い直す。自分の問題として法をとらえるための、法思想史入門の決定版。普遍的な道徳と個人の生き方が衝突する場合とるべき行動は何か。迷う場面における法解釈についての章を増補。

はしがき
序章　法はあなたにとってどういう存在か
第１部　　国家はどのように考えられてきたか
　第１章　何のための国家か
　第２章　平和と自己防衛を目指す国家――トマス・ホッブズ
　第３章　個人の権利を保障する国家――ジョン・ロック
　第４章　自由を保全する国家――ジャン・ジャック・ルソー
　第５章　永遠に完成しない国家――イマヌエル・カント
　第６章　人々がともに生きるための立憲主義
第２部　国家と法の結びつきは人々の判断にどう影響するか
　第７章　法の規範性と強制力――ケルゼンとハート
　第８章　法と道徳の関係――ハートとドゥオーキン
　第９章　法が法として機能する条件
　第10章　法と国家――どちらが先か
第３部　民主的に立法することがなぜよいのか
　第11章　なぜ多数決か
　第12章　民主政の過去から学ぶ
終章　法に従う義務はあるか
補論　道徳がすべてなのか

58 タック『トマス・ホッブズ』

トマス・ホッブズ

71 ジョン・ダン『ジョン・ロック―信仰・哲学・政治』

ジョン・ロック―信仰・哲学・政治

72 ロック『完訳 統治二論』

完訳 統治二論 (岩波文庫)

85 長谷部「一般意思」『続Interactive憲法』

続・Interactive憲法 (法学教室ライブラリィ)

96 ウォルドロン『立法の復権―議会主義の政治哲学―』

立法の復権―議会主義の政治哲学―

107 長谷部『憲法と平和を問い直す』既読

憲法と平和を問いなおす (ちくま新書)

127 ケルゼン『純粋法学』

純粋法学 第二版

128 ハート『法の概念』

法の概念 第3版 (ちくま学芸文庫)

144 長谷部「第8章 制定法の解釈と立法者意思」『比較不能な価値の迷路』既読.「ドゥオーキンの法理論、とくにハートの認定のルールを核心とする法秩序論との対立点について」

比較不能な価値の迷路―リベラル・デモクラシーの憲法理論

177 芦部『憲法制定権力』「私自身はと言うと、本文でも説明した通り、憲法制定権力は憲法学にとってさしたる意味はないと考えています」長谷部『憲法の境界』

憲法制定権力

憲法の境界

213 フィンリー『民主主義―古代と現代』

民主主義―古代と現代 (講談社学術文庫)