東山彰良著『さよなら的レボリューション―再見阿良』(2010)

さよなら的レボリューション 再見阿良 (ツァイチェンアリャン)

さよなら的レボリューション 再見阿良 (ツァイチェンアリャン)

弁当工場でバイトしながら、三流大学に通う高良伸晃、19歳。教室で、陸安娜という中国人女子学生に惹かれる。中学の時、好きな女の子に送ったメールが裏サイトで公開されて以来、自宅に引きこもってきた彼の初めての恋。しかし、安娜に恋心をずたずたに引き裂かれ、中国に短期の語学研修へ。その後、上海でバイト先の先輩に偶然出会う。頼まれて、盗難車の移送のため、一緒に上海から西安、そして黄土高原へと向かった。果てしなく続く沙漠の町で、様々な人生を見る高良クン。明日が見えにくい時代に、気鋭の作家が描く切ない恋と、どこまでも続く沙漠をひた走る旅の行方。長篇書下し。