石川健治編著『学問/政治/憲法 −連環と緊張』(2014)

学問/政治/憲法――連環と緊張

学問/政治/憲法――連環と緊張

学術研究だけでなく、折々の時局に対しても活発な発言を続けてきた樋口陽一先生の憲法学と、どう対峙し、継承していくのか。樋口憲法学の薫陶を受けた七人の憲法学者・弁護士が、政治と切り結びながら営まれる学知のあり方を考察する。編者をはじめ、長谷部恭男、渡辺康行、遠藤比呂通、山元一、蟻川恒正、毛利透の計7名が執筆。

窮極の旅 石川健治
「旧ヨーロッパ的」あるいは「実存主義的」ケルゼン−ホルスト・ドライアーのケルゼン研究に依りつつ− 毛利透
〈「自由」の共和国〉の憲法思想−「70年代主権論争」、そしてその後− 山元一
嘘をつく権利? 長谷部恭男
「たたかう民主制」論の現在 渡辺康行
個人の尊厳と人間の尊厳 遠藤比呂通
尊厳と身分 蟻川恒正

●石川論文
31「約束−法規範」
34 尾高「現行の憲法とは「特定の法システムの断面において測り取られた事実」であり、存在と当為の出会いの場なのであるから、純粋の当為でも純粋の存在でもない。当為と存在の「あわい」において問題を捉える「社会学的-規範的通用」の考え方」
●毛利論文
59, 79 註14 ケルゼンとカントは重要。中山『自由の哲学者カント』

自由の哲学者カント カント哲学入門「連続講義」

自由の哲学者カント カント哲学入門「連続講義」

59, 80, 15 新『純粋法学と憲法理論』
純粋法学と憲法理論 (現代憲法理論叢書)

純粋法学と憲法理論 (現代憲法理論叢書)

67, 83, 47 長谷部『憲法の理性』
憲法の理性 増補新装版

憲法の理性 増補新装版

83 阪口編『自由への問い3 公共性』既読
84 毛利『民主政の規範理論』
民主政の規範理論―憲法パトリオティズムは可能か

民主政の規範理論―憲法パトリオティズムは可能か

●山本論文
92「このような流れのなかにおいて、日本の近代化をめぐる相違なる国家構想の対立が憲法学に流入し、穂積八束上杉慎吉らを担い手とする君権主義学派と美濃部達吉・佐々木惣一らを担い手とする立憲主義学派の対立を生み出した。「70年代主権論争」の担い手は、このうち後者の流れを継承する者たちであった」
95, 123, 18 山本『現代フランス憲法理論』
現代フランス憲法理論 (学術選書)

現代フランス憲法理論 (学術選書)

99, 125, 37 橋本『自由に生きるとはどういうことか』●長谷部論文
146, 156, 37 長谷部『憲法の円環』『岩波講座 現代法の動向1 法の生成/創設』
法の生成/創設 (岩波講座 現代法の動態 第1巻)

法の生成/創設 (岩波講座 現代法の動態 第1巻)

●渡辺論文
161, 183, 6 阪口「多様性の中の立憲主義と「寛容のパラドクス」」『岩波講座 憲法5 グローバル化憲法
岩波講座 憲法〈5〉グローバル化と憲法

岩波講座 憲法〈5〉グローバル化と憲法

  • 作者: 田中孝彦,石田淳,清水奈名子,篠田英朗,中村民雄,木下智史,齊藤正彰,江島晶子,山元一,阪口正二郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2007/09/27
  • メディア: 単行本
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●蟻川論文
蟻川『憲法的思惟』
尊厳と身分――憲法的思惟と「日本」という問題

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