ヘンリー・ブレイディ, デヴィッド・コリアー編『社会科学の方法論争−多様な分析道具と共通の基準[原著第2版]』(2010=2014)

社会科学の方法論争 [原著第2版]: 多様な分析道具と共通の基準

社会科学の方法論争 [原著第2版]: 多様な分析道具と共通の基準

"「科学的」研究方法の本質とは?
社会科学の必読論文集,待望の第2版をついに完訳! 過程追跡・自然実験など最先端のの方法論研究を踏まえ,論争をさらに根底から理解する。便利な用語解説もいっそう充実。本書は,定性的研究の方法論に関する最新の研究成果であり,社会科学者に広く読まれてきた必読文献の最新版。第1版に引き続き,科学哲学と統計理論の観点から定性的手法をどのように研究に活かすべきかという問題を掘り下げつつ,この第2版では過程追跡・自然実験に関する内容も充実。それにともない,用語解説もアップデートした。

第2版序論 政治学方法論におけるめざましい変化[デヴィッド・コリアー ヘンリー・ブレイディ ジェイソン・シーライト]

第I部 方法論における論争
A.論争の枠組み
第1章 方法論の再検討[ヘンリー・ブレイディ デヴィッド・コリアー ジェイソン・シーライト]
第2章 基準の追求――『社会科学のリサーチ・デザイン』の検証[デヴィッド・コリアー ジェイソン・シーライト ジェラルド・ムンク]
B.定量的モデルの批判
第3章 定量的研究様式は定性的研究者にとってどの程度有効か[ヘンリー・ブレイディ]
第4章 定量帝国主義の果たされぬ約束[ラリー・バーテルズ]
第5章 社会科学の推論はいかに逸脱事例を見落としているか[ロナルド・ロガウスキー]
C.定量的・定性的伝統の結合
第6章 定量的手法と定性的手法の架け橋[シドニー・タロウ]
第7章 研究デザインの重要性[ゲアリー・キング ロバート・コヘイン シドニー・ヴァーバ]
D.多様な分析道具,共通の基準
第8章 KKV批判,統計理論の見解,トレードオフ――議論の総括[デヴィッド・コリアー ヘンリー・ブレイディ ジェイソン・シーライト]
第9章 因果的推論における説得力の源泉――KKVとは異なる方法論の構築に向けて[デヴィッド・コリアー ヘンリー・ブレイディ ジェイソン・シーライト]

第II部 因果的推論――古いジレンマ,新しい分析道具
E.因果的推論のための定性的分析道具
第10章 過程追跡と因果的推論[アンドリュー・ベネット]
第11章 科学的探究のタイプについて――定性的推論の役割[デヴィッド・フリードマン]
第12章 データセット観察vs.因果プロセス観察――2000年アメリカ大統領選挙[ヘンリー・ブレイディ]
F. 因果的推論のための定量的分析道具
第13章 回帰分析に基づく推論――因果関係の誤評価に関する事例研究[ジェイソン・シーライト]
第14章 研究デザインに基づく推論――回帰分析の陥穽の克服?[サド・ダニング]