ポール・ド・マン著『読むことのアレゴリー ルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにおける比喩的言語』(1979=2012)

脱構築批評」と呼ばれる独自のテクスト読解を実践し、文学研究ばかりか哲学・思想の領域に深い影響を与えたポール・ド・マン。決定的な重要性をもつその主著が、原著刊行より30年以上の時を経て、ついに日本の読者の前で全貌を明らかにする。不滅の主著、ついに完訳。

第1部 修辞(学)
 記号学と修辞学
 文彩(リルケ)
 読むこと(プルースト)
 生成と系譜(ニーチェ)
 文彩のレトリック(ニーチェ)
 説得のレトリック(ニーチェ))
第2部 ルソー
 隠喩(『第二論文』)
 自己(『ピュグマリオン』)
 アレゴリー(『ジュリ』)
 読むことのアレゴリー(『サヴォワの助任司祭の信仰告白』)
 約束(『社会契約論』)
 言い訳(『告白』)

9 ケネス・バーク, チャールズ・パース,「文法と修辞の峻別」10「純粋文法」「純粋修辞」
11「完全に明快な統語論的範列(質問)が少なくとも二つの意味をもつ文を生み出すが、一つはそれ自身の発語内的な様式を肯定し、もう一つは否定する」「私は、常用の言葉遣いに従って、こうした記号学的な謎を「修辞的」と呼ぶことにする」

ポール・ド・マン――言語の不可能性、倫理の可能性

ポール・ド・マン――言語の不可能性、倫理の可能性