森政稔著『迷走する民主主義』(2016)

迷走する民主主義 (ちくま新書)

迷走する民主主義 (ちくま新書)

戦後政治の根本的欠陥を清算するべく、民主党への政権交代はなされた。だが、政策の迷走や権力恣意的な運用により支持を失い、「改革の改治」は無残な結末へといたる。あとに残されたのは、自民党政権の圧倒的独走と、代表民主制への失望感だけだった―。政権交代とその後の政治はなぜ失敗したのか。その背景には、現代の世界的大変動のなかでデモクラシーが直面する困難がある。民主主義の意義と限界を思想的に問いなおし、日本政治の閉塞状況を打破するための条件を示す。

1 民主主義の苦境
 「民主主義の終わり」、それとも「民主主義の過剰」?
 政治の対立軸はどこにあるか
 資本主義vs.民主主義?
2 政権交代と日本の民主主義
 戦後日本政治のあゆみ―政権交代まで
 政権交代とその後の政治
 民主党政権の失敗―その政治思想的検討
 民主主義とは何か―政治の多様な側面
3 民主主義の思想的条件
 「ポスト物質主義」の政治―その意義と限界
 知の変容と民主主義
 有限で開かれた社会へ

政治とヴィジョン

政治とヴィジョン

ポスト全体主義時代の民主主義

ポスト全体主義時代の民主主義

  • 作者: ジャン=ピエール・ルゴフ,中村督(訳),渡名喜庸哲(訳)
  • 出版社/メーカー: 青灯社
  • 発売日: 2011/11/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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思想としての〈共和国〉[増補新版]――日本のデモクラシーのために

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