スタンリー・カヴェル著『眼に映る世界 -映画の存在論についての考察』(71,71,79=2012)メモ

眼に映る世界―映画の存在論についての考察 (叢書・ウニベルシタス)

眼に映る世界―映画の存在論についての考察 (叢書・ウニベルシタス)

不在の「現実」をスクリーンに映し出し、一つの世界を魔術的に出現させる映画というメディアは、二十世紀の歴史と思考に何をもたらしてきたか。その物理的・技術的基盤に注目しつつ、絵画・写真・演劇とは異なる映画そのものの本質を、モダニズムの美学批判的眼差しのもとに探究した映画理論の古典。バザン以後の問いを受け継ぎ、ドゥルーズ『シネマ』と双璧をなす名著、待望の邦訳。

増補版への序

1 仲間たちをめぐる自叙伝
2 視覚と音
3 写真とスクリーン
4 観客、俳優、スター
5 類型的人物、シリーズ、ジャンル
6 起源についての諸説
7 ボードレールと映画の神話
8 軍人と女性
9 ダンディ
10 神話の終焉
11 映画のメディウムとメディア
12 死すべきものとしての世界──絶対的年齢と若さ
13 全体性としての世界──カラー
14 自動性
15 余論──いくつかのモダニズム絵画
16 展示と自己言及
17 カメラの介入
18 テクニックの言明
19 沈黙の認知
続・眼に映る世界
〈訳者解説〉なぜ映画が哲学の問題たり得るのか?
原注