南田勝也・辻泉編著『文化社会学の視座 ーのめりこむメディア文化とそこにある日常の文化』(2008)メモ

文化社会学の視座―のめりこむメディア文化とそこにある日常の文化

文化社会学の視座―のめりこむメディア文化とそこにある日常の文化

「文化」とはなにを指すのだろうか。そしてそれを社会学的に分析するとはどういう作業なのだろうか。本書は先行研究の整理と具体的な文化事象の分析を通して、文化を実証的・経験的にとらえるための視点と方法を説く。

序章 文化社会学の視座  
1 文化を考えるに当たって  
2 本書の構成  

第Ⅰ部 文化のとらえ方
第1章 メディアと集いの文化への視座 ー経験的/批判的アプローチからマルチメソッド・アプローチへ …辻 泉
 1  「メディアと集いの文化」のとらえ方 
 2 「経験学派」のとらえ方 利用と満足研究を中心に  
 3 「批判学派」のとらえ方 カルチュラル・スタディーズを中心に  
 4 経験的/批判的アプローチからマルチメソッド・アプローチへ
第2章 表現文化への視座 文化作品は人に何を与え、人と人とをどうつなぐのか … 南田勝也  
 1  表現文化のコミュニケーション  
 2  「人―作品」関係  
 3  「人 作品 人」関係  
 4  ふたつの視点の相克
第3章 世代や世相の文化への視座 量的アプローチと質的アプローチ  … 辻 大介  
 1  世代の文化を調査する――「恋愛指輪」を題材に  
 2 「恋愛指輪」についてインタビュー調査する 質的アプローチ  
 3  「恋愛指輪」についてアンケート調査する 量的アプローチ  
 4  量的/質的の対立の向こうへ
第4章 文化の変遷への視座 構築主義と言説分析 … 岡本朝也  
 1  なぜ理論が必要なのか 「背後にあるパターン」への注目  
 2  構築主義 相互作用の現場へ  
 3  言説分析 構造の形成と変動  
 4 まとめ どのアプローチを使うべきか?
 
第Ⅱ部 のめりこむメディア文化
第5章 なぜケータイにハマるのか メールコミュニケーションの社会学 … 鈴木謙介  
 1 メール端末化するケータイ  
 2 インターネット初期のコミュニティ  
 3 ケータイ依存と友人関係  
 4 ケータイ文化を研究するために
第6章 テレビ視聴のスタイルはどのように変化したか 能動的受け手とツッコミの変質 …名部圭一  
 1 批判的な視聴者のテレビへの没入  
 2 マスコミュニケーションのモデル  
 3 視聴者の変貌  
 4 ツッコミの ゆくえ
第7章 なぜキャラクターに「萌える」 のか ポストモダンの文化社会学 … 木島由晶  
 1 「美少女」を愛でる態度  
 2 作品を消費する作法  
 3 キャラクターに「萌える」過程  
 4 「現実」を選びとる時代
第8章 なぜロックフェスティバルに集うのか 音楽を媒介としたコミュニケーション …永井純一
 1 ロックフェスへ行こう  
 2 コンサート・ライブの聴衆  
 3 フェスという体験  
 4 断片の快楽  

第Ⅲ部 そこにある日常の文化
第9章 現代の親子関係とはいかなるものか 仲良し母娘とその社会的背景 … 中西泰子   1 親子関係の現代的様相  
 2 親子の親密さをとらえる枠組みの不在  
 3 現代母娘関係の親密さとその社会的背景  
 4 これからの親子関係を考えていくために
第10章 地方に生きるとはいかなることか 現実は「豊か」か「貧しい」か … 藤井 尚  
 1 「地方に生きる」  
 2 地方は「豊か」か「貧しい」か  
 3 「地方を生きる」いくつかの類型  
 4 「地方」をどう生きるのか
第11章 差異化コミュニケーションはどこへ向かうのか ファッション誌読者欄の分析を通して… 松谷創一郎
 1 エビちゃんとスーパーモデル  
 2 ファッションの歴史と分析手法  
 3 ストリートファッション誌『CUTiE』  
 4 差異化コミュニケーションのゆくえ
第12章 若年労働問題では何が問われているのか 「マニュアル」「資格」という専門性のふたつの位相 … 阿部真大  
 1 今日の若年労働問題  
 2 ベイト・アンド・スイッチ  
 3 専門性の可能性  
 4 「仕事選び」シミュレーション
第13章「日本人」であるとはいかなることか ―調査に見る日本のナショナル・アイデンティティの現在… 田辺俊介  
 1 「日本人」であるとは?  
 2 「ナショナル・アイデンティティ」のとらえ方  
 3 データ分析から見る「ナショナル・アイデンティティ」の実態  
 4 データから読み解く「若者の右傾化」

11 宮島
p.48 しかし
p.61 マンガの社会学
p.100 岡本論文。構築主義、聞き取り中心、「すでにそうなっている」ので「なぜそうなったか」は問われない。言説分析、資料中心「なぜそうなったか」を問う。しかし、歴史にifはないので、これも「すでにそうなっている」に包摂されるのではないか。
135 能動的受け手
139 145 小林
144 ワイプ
p.190 注11
191 岡田
192 tag
226 フラグメンツ
256 図コピー
13章コピー