光岡寿郎, 大久保遼編著『スクリーン・スタディーズ-デジタル時代の映像/メディア経験』(2019)

 

スクリーン・スタディーズ: デジタル時代の映像/メディア経験

スクリーン・スタディーズ: デジタル時代の映像/メディア経験

 

「写真」「映画」「テレビ」あるいは「携帯電話」といった「ジャンル」によって分断されて見えなくなってしまった映像/メディア経験の実相を,私たちの日常において時間的空間的に増殖し遍在し続けるスクリーンという新たな視座=通奏低音から捉え直す試み.

序 章 Mind the gaps, fill in the gaps――2020年代の映像文化を迎える前に(光岡寿郎)

第1部 スクリーンという方法
第1章 メディア研究におけるスクリーンの位相――空間,物質性,移動(光岡寿郎)
第2章 遍在するスクリーンが媒介する出来事――メディア・イベント研究を補助線に(飯田 豊)
第3章 液状化するスクリーンと観客――「ポスト観客」の映画文化(渡邉大輔)
第4章 アーカイブパラドックス(林田 新)

第2部 歴史のなかのスクリーン
第5章 明治期のヴァーチャル・リアリティ――非分節ショットへの回帰(上田 学)
第6章 オフ・スクリーンの映像文化史――大正・昭和期の複合施設型映画館(近藤和都)
第7章 パテ・ベビーというシステム――映像文化史の視座から(松谷容作)
第8章 マンガ・プロジェクション――戦後日本大衆文化におけるマンガ・劇画のスクリーン映写(鷲谷 花)
第9章 1970年代のビデオ技術受容とセクシュアリティ(溝尻真也)

第3部 スクリーンの現在へ
第10章 スクリーン・プラクティスの再設計――舞台表現におけるスクリーンの問題(大久保遼)
第11章 触覚的写真――モバイル・スクリーンの人類学(金暻和)
第12章 パブリック・ビューイング――スクリーンに向き合わない若者たち(立石祥子)
第13章 「映像ならざるもの」の映像表現――災害を表現すること(関谷直也)
第14章 光と音を放つ展示空間――現代美術と映像メディア(馬定延)
第15章 電子のメディウムの時代,デジタル画像の美学(gnck)
第16章 スクリーンの消滅――バイオアート/テクノロジーの歴史を事例として(増田展大)

Remind the screens, and reframe the screens――あとがきに代えて(大久保遼)

スクリーン・スタディーズを知るためのブックガイド

 

ジョン・ウォーターズ著, 柳下毅一郎訳『ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法』(1995=1997)

 

ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法

ジョン・ウォーターズの悪趣味映画作法

 

伝説のカルト映画『ピンク・フラミンゴ』で俗悪と不潔のかぎりを尽くし、不世出の倒錯女王ディヴァインを世に知らしめた「悪趣味の帝王」が、みずからの生い立ちを語り、「美味しい悪趣味」の作り方を指南する、究極のレシピ本。

1 世界一不潔な人々
2 暴力が好きなわけ
3 ぼったくりどん百姓
4 ボルチモア―世界のヘア・スタイルの首都
5 フィメール・トラブル
6 裁判のすべて
7 キャスティング
8 世界一の美女
9 デスペレート・リビング
10 イディス・マッセイ、エッグ・レディ
11 二大巨匠―ラス・メイヤー ハーシェル・ゴードン・ルイス
12 有名、みたいな
13 親の顔が見たい

 

安井豊作著『シネ砦炎上す』(2011)

 

シネ砦 炎上す

シネ砦 炎上す

 

青山真治黒沢清、佐藤真、塩田明彦、篠崎誠、諏訪敦彦高橋洋万田邦敏・・・・・世界に飛翔した日本の世紀末映画の作り手たちに大きな影響を及ぼした批評家にして影の仕掛け人。その25年間にわたる全評論を網羅したこの大冊こそ、未知の映画と批評の姿をかいまみさせる大いなる道しるべである。
蓮實重彦柄谷行人らの〈現代思想〉と映画を架橋して「ゴダールの宇宙」「キャメロンの時代」といった独自の概念を創造して映画の語り方の土台をつくった思想家にしてプロデューサーの全貌がここに。 

序章 砦と映画

Ⅰ ゴダールの宇宙
 ⅰ あるものはある
 ⅱ ゴダール的問題とはなにか
 ⅲ シネマと資本
Ⅱ アメリカのシネマと構造
 ⅰ 「亡霊」としての50年代
 ⅱ 「暗さ」の映画史
 ⅲ キャメロンの時代
 ⅳ 黒人映画は不気味につまらない
Ⅲ ヨーロッパからの脱出は不可能である
 ⅰ ヨーロッパとはなにか
 ⅱ 表象空間をめぐる闘争と哀歌
 ⅲ アキ・カウリスマキ田中小実昌の哲学
Ⅳ 日本映画の「日本」はうっとうしい
 ⅰ シネクラブ時代
 ⅱ 日本映画の「黒と青」は「日本」映画を撮らない
 ⅲ 「哀れで美しい日本」映画
Ⅴ スローなロックでいこう
 ⅰ ヴィム・ヴェンダースの感動の映画たち
 ⅱ 3枚のアメリカのLP
 ⅲ エルヴィス・プレスリーは映画が好きだった
終章 アメリカ映画の現在 黒沢清との対話
主要人名索引
映画題名索引

 

西村大志, 松浦雄介編著『映画は社会学する』(2016)

 

映画は社会学する

映画は社会学する

 

映画を用いて読者の想像力を刺激し、活性化するなかで、社会学における古典ともいうべき20の基礎理論を修得するための入門書。映画という想像力に富んだ思考実験から、人間や社会のリアルを社会学的につかみとる。

第1部 社会学的思考に慣れる

 動機の語彙(C.W.ミルズ)
 行為と演技(E.ゴフマン)
 ラベリング理論(H.ベッカー) ほか
第2部 社会学の視野を広げる

 社会関係資本(R.D.パットナム)
 感情労働(A.R.ホックシールド)
 親密性(A.ギデンズ) ほか
第3部 現代を読み解く社会学

 消費社会論(J.ボードリヤール)
 規律訓練と主体化(M.フーコー)
 監視社会(D.ライアン) ほか)

 伊奈『C. W. ミルズとアメリカ公共社会』

 間庭『現代若者犯罪史―バブル期後重要事件の歴史的解読』

現代若者犯罪史―バブル期後重要事件の歴史的解読

現代若者犯罪史―バブル期後重要事件の歴史的解読

 

ゴフマン『行為と演技』

行為と演技―日常生活における自己呈示 (ゴッフマンの社会学 1)

行為と演技―日常生活における自己呈示 (ゴッフマンの社会学 1)

 

コリンズ『脱常識の社会学』 

脱常識の社会学 第二版――社会の読み方入門 (岩波現代文庫)

脱常識の社会学 第二版――社会の読み方入門 (岩波現代文庫)

 

 中河『触発するゴフマン』

触発するゴフマン―やりとりの秩序の社会学

触発するゴフマン―やりとりの秩序の社会学

 

 西川「ゴフマンのドラマトゥルギー」中野『シカゴ学派社会学

シカゴ学派の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

シカゴ学派の社会学 (SEKAISHISO SEMINAR)

 

  シュッツ『現象学的社会学

現象学的社会学 (文化人類学叢書)

現象学的社会学 (文化人類学叢書)

 

 野村『やさしいベイトソン

やさしいベイトソン―コミュニケーション理論を学ぼう!

やさしいベイトソン―コミュニケーション理論を学ぼう!

 

 アパデュライ『さまよえる近代』 

さまよえる近代―グローバル化の文化研究

さまよえる近代―グローバル化の文化研究

 

 片桐『過去と記憶の社会学

過去と記憶の社会学―自己論からの展開

過去と記憶の社会学―自己論からの展開

 

 日高『昭和ノスタルジアとは何か:記憶とラディカル・デモクラシーのメディア学』

昭和ノスタルジアとは何か

昭和ノスタルジアとは何か

 

 松浦『記憶の不確定性:社会学的探求』

記憶の不確定性―社会学的探究

記憶の不確定性―社会学的探究

 

北野圭介著『日本映画はアメリカでどう観られてきたか』(2005)

日本映画はアメリカでどう観られてきたか (平凡社新書)

日本映画はアメリカでどう観られてきたか (平凡社新書)

一九五二年にアメリカで公開された『羅生門』は衝撃をもって迎えられたが、その評価の内実は意外と知られていない。黒沢明から溝口健二小津安二郎大島渚伊丹十三宮崎駿まで、戦後の日本映画がアメリカで「いかに受容されたか」を豊富な資料を基に分析する。映画を通して浮かびあがる、異色の「戦後日米文化交流史」。

第1章 「日本映画」の登場
 事件としての『羅生門
 安定していく日本映画の「居場所」
第2章 黒沢、溝口と作家主義批評
 偉大なる「日本映画」
 映画研究の誕生と日本映画
 近代化論のなかの日本、そして日本映画
第3章 西洋を揺るがす日本
 大島渚という騒乱
 小津安二郎はいかに愛されたか
第4章 似たもの同士?異国の神秘?
 伊丹十三スノビズム
 羨望と不安のまなざし
 日本アニメの嵐

山田幸平編著『現代映画思想論の行方ーベンヤミン, ジョイスから黒澤明, 宮崎駿まで』(2010)

ベンヤミンジョイスから黒澤明宮崎駿まで。映像文化の中心を領する現代映画の世界を、さまざまな視角から分析した論考集。

第1部 理論編
 ベンヤミン小論―理論史の観点から
 映画におけるミニマリズムのための試論 ほか
第2部 日本映画編
 岡本喜八、歩くこと、走ること、転倒すること、そして、食べること
 『東京物語』と「映画の町」尾道―映画と観光と都市のアイデンティティ ほか
第3部 アニメーション映画編
 一九六〇年代の日本アニメーションにおけるリミテッド技法の創造的進化
 セルと3DCG―押井守攻殻機動隊』(一九九五年)と『攻殻機動隊2.0』(二〇〇八年)にみる草薙素子の描写 ほか
第4部 外国語映画編
 ウディ・アレン研究―『アニー・ホール』と『私の中のもうひとりの私』の分析
 一九九〇年代のアメリカ映画における「メロドラマ」の様相―『マディソン郡の橋』と『タイタニック』 ほか
第5部 映画音楽編
 継承された音―日本映画のサウンド化と浪曲トーキーの構造
 映画音楽の二つのスタイル―オリジナル・メイン・テーマと既存曲の活用
身振りと文明―ドストエフスキイの運動イメージについて

藤井仁子「シネフィリアとモダニズム : ある映画の愛し方にかんする歴史的かつ理論的な省察」『早稲田大学大学院文学研究科紀要』第3分冊 61, 35-47, 2015

リンク
ダネイ『作家主義―映画の父たちに聞く』

作家主義―映画の父たちに聞く

作家主義―映画の父たちに聞く