小泉悠著『ウクライナ戦争』(2022)

ウクライナ戦争 (ちくま新書) 作者:小泉悠 筑摩書房 Amazon 2022年2月24日、ロシアがウクライナに侵攻し、第二次世界大戦以降最大規模の戦争が始まった。国際世論の非難を浴びながらも、かたくなに「特別軍事作戦」を続けるプーチン、国内にとどまり…

絲山秋子著『離陸』(2014)

離陸 作者:絲山 秋子 文藝春秋 Amazon 時空を超えて足跡を残す〈女優〉とは何者か。大切な人を喪い、哀しみの果てに辿りつく場所とは。透徹した目で人生を描く感動長編。

山田登世子著『贅沢の条件』(2009)

贅沢の条件 (岩波新書) 作者:山田 登世子 岩波書店 Amazon 「あなたにとって贅沢とは何ですか?」――贅沢はお金で買えるのか,買えない贅沢とは何か.「タイム・イズ・マネー」のビジネス社会にあって,はたして「真の贅沢」とは何なのか――.修道院からココ・…

春日武彦著『恐怖の正体ートラウマ・恐怖症からホラーまで』(2023)

恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで (中公新書) 作者:春日武彦 中央公論新社 Amazon うじゃうじゃと蠢く虫の群れ、密集したブツブツの集合体、鋭い尖端、高所や閉所、人形、ピエロ、屍体――。なぜ人は「それ」に恐怖を感じるのか。人間心理の根源的な…

ドニー・アイカー著,安原和見訳『死に山 -世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相』(2013=2018→2023)

死に山 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》の真相 作者:ドニー・アイカー 河出書房新社 Amazon 世界一不気味な遭難事故《ディアトロフ峠事件》──その全貌と真相を描く衝撃のノンフィクション! 1959年、冷戦下のソ連・ウラル山脈で起きた遭難事故…

桃山商事著『生き抜くための恋愛相談』(2017)

生き抜くための恋愛相談 作者:桃山商事 イースト・プレス Amazon 「よくある悩み相談とは一線を画す、理論派の論理的思考。平匡さんが書いてるのかと思いました。」海野つなみ(漫画家/『逃げるは恥だが役に立つ』作者)ズバっと言わないけど、読むとスッキ…

松里公孝著『ウクライナ動乱ーソ連解体から露ウ戦争まで』(2023)

ウクライナ動乱 ――ソ連解体から露ウ戦争まで (ちくま新書) 作者:松里公孝 筑摩書房 Amazon 冷戦終了後、ユーラシア世界はいったん安定したというイメージは誤りだ。ソ連末期以来の社会変動が続いてきた結果としていまのウクライナ情勢がある。世界的に有名な…

池田清彦著『40歳からは自由に生きる-生物学的に人生を考察する』(2022)

40歳からは自由に生きる 生物学的に人生を考察する (講談社現代新書) 作者:池田清彦 講談社 Amazon 人間の寿命は38歳です。現在は、医療の発達や栄養状態が良くなったために人間の寿命が延びるようになったのです。生物学的に考えると40歳以上になったなら…

大谷弘著『道徳的に考えるとはどういうことか』(2023)

道徳的に考えるとはどういうことか (ちくま新書) 作者:大谷弘 筑摩書房 Amazon その考えは正しいか正しくないか、あるいはそれをすべきか否か―。私たちは日々、様々な道徳的判断を迫られ、あるときは自然に、また別のときには悩みに悩んで結論を下す。こうし…

ピーター・ディアマン,スティーブン・コトラー著,土方奈美訳『2030年 ーすべてが「加速」する世界に備えよ』(2020=2020)

2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ (NewsPicksパブリッシング) 作者:ピーター・ディアマンディス,スティーブン・コトラー ニューズピックス Amazon 医療、長寿、金融、不動産、教育、小売、広告、エンタテインメント、交通、環境……テクノロジーの“融…

フィリップ・フック著,中山ゆかり訳『印象派はこうして世界を征服した』(2009=2009)

印象派はこうして世界を征服した 作者:フィリップ フック 白水社 Amazon なぜモネやルノワールは世界中で好まれるのか。なぜ富裕層は印象派絵画を所有するのか。競売人が明かす美術史の舞台裏。 1 近づいて見れば、支離滅裂なだけ―印象主義の衝撃的な新しさ…

マーク・オコネル著,松浦俊輔訳『トランスヒューマニズム-人間強化の欲望から不死の夢まで』(2017=2018)

トランスヒューマニズム: 人間強化の欲望から不死の夢まで 作者:オコネル,マーク 作品社 Amazon シリコンバレーを席巻する「超人化」の思想。人体冷凍保存、サイボーグ化、脳とAIの融合……。最先端テクノロジーで人間の限界を突破しようと目論む「超人間主義…

須永史生著『ハゲを生きる-外見と男らしさの社会学』(1999)

ハゲを生きる―外見と男らしさの社会学 作者:須長 史生 勁草書房 Amazon 「ハゲると女性にもてない」「ハゲがダメなんじゃない、堂々としてないからダメなんだ」……ハゲについて当たり前のように繰り返される発言。はたしてそれらは本当なのか。著者の取材によ…

柴那典著『ヒットの崩壊』(2016)

ヒットの崩壊 (講談社現代新書) 作者:柴 那典 講談社 Amazon 激変する音楽業界、「国民的ヒット曲」はもう生まれないのか? 小室哲哉はどのように「ヒット」を生み出してきたのか? なぜ「超大型音楽番組」が急増したのか? 「スポティファイ」日本上陸は何…

アントン・パーヴロヴィチ・チェーホフ著,沼野充義訳『新約 チェーホフ短編集』(2010)

新訳 チェーホフ短篇集 作者:アントン・チェーホフ 集英社 Amazon “人間を描く天才”チェーホフの短篇13をロシア文学研究者であり名エッセイストの沼野充義氏が豊かな言葉を駆使して新しく訳した珠玉の作品集。個性豊かな登場人物が濃密なドラマを繰り広げる…

デヴィッド・グレーバー著,酒井隆史他訳『ブルシット・ジョブ-クソどうでもいい仕事の理論』(2018=2020)

ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論 作者:デヴィッド グレーバー 岩波書店 Amazon やりがいを感じないまま働く。ムダで無意味な仕事が増えていく。人の役に立つ仕事だけど給料が低い――それはすべてブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)の…

宮下規久朗著『バロック美術』(2023)

バロック美術 西洋文化の爛熟 (中公新書) 作者:宮下規久朗 中央公論新社 Amazon 17世紀ヨーロッパで流行した豪壮華麗なバロック様式。誕生から終焉までの軌跡を、絵画・彫刻・建築の名作紹介とともにたどる。 第1章 聖 カトリック改革とバロックの舞台第2…

ウォルター・アイザックソン著,井口耕二訳『イーロン・マスク』(2023=2023)

イーロン・マスク 上 (文春e-book) 作者:ウォルター・アイザックソン 文藝春秋 Amazon イーロン・マスク 下 (文春e-book) 作者:ウォルター・アイザックソン 文藝春秋 Amazon 世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』伝記作家だからこそ描けた傑作。いま…

菅野久美子著『ルポ 女性用風俗』(2022)

ルポ 女性用風俗 (ちくま新書) 作者:菅野久美子 筑摩書房 Amazon 女性の社会進出が進む中、男女ともに未婚率が上がり、性交未経験の割合も増加している。そして女性たちの性のありようも多様化している。「30歳になって処女は重かった」と語る女性会社員、…

藤田政博著『バイアスとは何か』(2021)

バイアスとは何か (ちくま新書) 作者:藤田政博 筑摩書房 Amazon 物事を現実とは異なるゆがんだかたちで認識してしまう現象、バイアス。それはなぜ起こるのか、どうすれば避けられるのか。本書では、現実の認知、他者や自己の認知など日常のさまざまな場面で…

渡邊陽祐「対話を通して現れるもう一人のわたし : フーコーの「パレーシア」を手掛かりに」『臨床哲学のメチエ』 22 211-269, 2017

【リンク】

パトリック・モディアノ著,平岡篤頼訳『暗いブティック通り』(1978=2005)

暗いブティック通り 作者:パトリック・モディアノ 白水社 Amazon 「冬ソナ」は、ここから始まった! 記憶をなくしてしまった男が、自分の過去の思い出を取り戻すため、パリの街をさまよう――。ゴンクール賞を受賞した、ミステリータッチの物語。

髙橋芳郎著『画商が読み解く 西洋アートのビジネス史』(2022)

画商が読み解く 西洋アートのビジネス史 作者:髙橋 芳郎 ディスカヴァー・トゥエンティワン Amazon アートとは「観ること」の感動体験です。本来であれば、観る者を魅了する「作品」が価値をもつはずなのですが、今日では、その作品を描いた「アーティスト」…

市田良彦著『フーコーの〈哲学〉-真理の政治史へ』(2023)

フーコーの〈哲学〉 真理の政治史へ 作者:市田 良彦 岩波書店 Amazon ミシェル・フーコーとは何者なのか。常に変化した思想家の変わらぬ核心には、真理をめぐる〈哲学〉が存在した。「私は哲学者ではない」と語ったフーコー自身の言葉に抗いながら「言語」「…

小島なお著『歌集 乱反射』(2007)

歌集 乱反射 作者:小島 なお 角川書店 Amazon 角川短歌賞の選考委員小池光氏に「とてつもない才能の出現」と言わせた作者のデビュー作品。受賞となった一連を中心に17歳から20歳までの3年間を豊かな表現で綴る。

池澤春菜監修『現代SF小説ガイドブック-可能性の文学』(2023)

現代SF小説ガイドブック 可能性の文学 (ele-king books) Pヴァイン Amazon 今、読むべきSFはここにある!厳選、海外作家50人、国内作家50人。「SFの最先端」を伝えるコラム。

日比野コレコ著『ビューティフルからビューティフルへ』(2022)

ビューティフルからビューティフルへ 作者:日比野コレコ 河出書房新社 Amazon 絶望をドレスコードに生きる高3の静とナナは、「ことばぁ」という老婆の家に毎週通っていて――。たたみかけるパンチラインで語られる高校生たちのモノローグ。第59回文藝賞受賞作…

佐藤尚之著『ファンベース-支持され、愛され、長く売れ続けるために』(2018)

ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために (ちくま新書) 作者:佐藤尚之 筑摩書房 Amazon 人口急減やウルトラ高齢化、超成熟市場、情報過多などで、新規顧客獲得がどんどん困難になっているこの時代。生活者の消費行動を促すためには「ファンベ…

澁谷知美,清田隆之著『どうして男はそうなんだろうか会議-いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと』(2022)

どうして男はそうなんだろうか会議 ──いろいろ語り合って見えてきた「これからの男」のこと 作者:澁谷知美,清田隆之 筑摩書房 Amazon ・「非モテ」はなぜ苦しいのか?・「リベラル男性」がジェンダー問題に鈍感なのは、なぜ?・暴力被害を受けても、なかなか…

木澤佐登志著『闇の精神史』(2023)

闇の精神史 (ハヤカワ新書) 作者:木澤 佐登志 早川書房 Amazon イーロン・マスクは、なぜ火星を目指すのか?ロシア宇宙主義、アフロフューチャリズム、サイバースペース。ユートピアが失われた時、「外部」としての宇宙が立ち現れる。現代思想の、これが最先…