読書

角田隆一「記憶メディアとしての写真 ―ロラン・バルトの「プンクトゥム」概念からの展開」『ソシオロゴス』2009年, 33号

【pdf】 本稿は、写真を観るという経験と記憶の関係性について社会学的に考察することを目的としている。そ のために中心的に検討していくのは、ロラン・バルトによる最晩年の写真論『明るい部屋』である。本著作は独自の現象学的方法から写真の経験を取…

伴名練編『日本SFの臨界点[怪奇編]ちまみれ家族』(2020)

日本SFの臨界点[怪奇篇] ちまみれ家族 (ハヤカワ文庫JA) 発売日: 2020/07/16 メディア: Kindle版 「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と称された伴名練が、全身全霊で贈る傑作アンソロジー。日常的に血まみれになってしまう奇妙な家族を描いた津原…

吉光正絵, 池田太臣, 西原麻里編著『ポスト〈カワイイ〉の文化社会学-女子たちの「新たな楽しみ」を探る』(2017)

ポスト〈カワイイ〉の文化社会学:女子たちの「新たな楽しみ」を探る (叢書・現代社会のフロンティア) 発売日: 2017/04/20 メディア: 単行本 〈カワイイ〉が一般化した時代(=ポスト〈カワイイ〉)の女子文化のあり方を問う。〈カワイイ〉は一見すると古典的…

カルロ・ロヴェッリ著, 栗原俊秀訳『すごい物理学講義』(2014=2017→2019)

すごい物理学講義 (河出文庫) 作者:カルロ・ロヴェッリ,竹内薫 発売日: 2020/01/24 メディア: Kindle版 時間は存在しない、無限の終わり、ビッグバンの先にあるもの…わたしたちは、こんな驚きの世界に生きている!だれもが興奮できる究極の世界原理をあなたに…

島田雅彦著『虚人の星』(2015)

虚人の星 (講談社文庫) 作者:島田 雅彦 発売日: 2017/12/15 メディア: 文庫 総理とスパイの意識を丸裸にする驚異の一人称語り。戦後70年の分岐点、進むべき未来を照らす傑作長篇小説!

池田太臣「共同体、個人そしてプロデュセイジ : 英語圏におけるファン研究の動向について」『甲南女子大学研究紀要. 人間科学編』2013, 49号, p.107-119

【本文】 115「また,研究者自らが何らかのファンでもある場合 (すなわちアカ-ファンないしスカラーファンである場合)は,さらに注意が必要である。キャサリン・ラ ーセンとリン・ズベルニスが指摘するように,自らの体験にとらわれるあまり…

ロージ・ブライドッティ著, 門林岳史監訳『ポストヒューマン-新しい人文学に向けて』(2013=2019)

ポストヒューマン 新しい人文学に向けて 作者:ロージ・ブライドッティ 発売日: 2019/02/26 メディア: 単行本 人文主義の根幹にある近代・西洋・白人・男性的な人間像に異議を突きつけ、新しい人文学(ヒューマニティーズ)のかたちを描き出す。自己・種・死・…

石崎嘉彦「「倫理」の学と「超越的なもの」について ー善を基礎付けるのは自然か神か人間か?」『倫理学研究』2019年, 49巻, p.36-

【本文】

ミカエル・フッセル著, 西山雄二, 伊藤潤一郎, 伊藤美恵子, 横田祐美子訳『世界の終わりの後で』(2012=2020)

世界の終わりの後で: 黙示録的理性批判 (叢書・ウニベルシタス) 作者:フッセル,ミカエル 発売日: 2020/03/26 メディア: 単行本 世界の終わりは今ここにあり身体的に知覚され経験されるカテゴリーである。政治的なもの、社会的なもの、人間的なものの交差する…

新美亮輔, 山田真也「顔の魅力が服の魅力評価に与える影響とその性差」『心理学研究』2020年, 91巻, 2号, p.94-104

【本文】 Faces and clothing are clues to interpersonal perception. However, it is not known whether perceptions of faces and clothing are interacting with each other. We examined the effects of facial attractiveness on subjective ratings o…

兼子諭「トラウマ概念の社会学的応用とその意義 ー文化的トラウマ論の検討から」『社会学評論』2019年, 69巻, 4号, p.453-467

【本文】 社会や社会集団の成員が,自然災害や戦争などの歴史的出来事を,直接経験していないにもかかわらず自らの悲劇として感じ語ることがある.だがその一方で,出来事など起きなかったかのように沈黙を貫く場合もある.これらの現象を記述し説明するのに…

倉田剛「いかにして社会種の実在性は擁護されうるのか ー「実在論的」社会構築主義についての試論」『哲学』2020年, 2020巻, 71号, p.49-68

【本文】

ジョナサン・ハイト著, 高橋洋訳『社会はなぜ左と右にわかれるのか-対立を超えるための道徳心理学』(2012=2014)

社会はなぜ左と右にわかれるのか――対立を超えるための道徳心理学 作者:ジョナサン・ハイト 発売日: 2014/04/24 メディア: 単行本 リベラルはなぜ勝てないのか?政治は「理性」ではなく「感情」だ―気鋭の社会心理学者が、哲学、社会学、人類学、進化理論などの…

佐々木敦著『ニッポンの音楽』(2014)

ニッポンの音楽 (講談社現代新書) 作者:佐々木敦 発売日: 2015/05/22 メディア: Kindle版 一九六九年から始まる本書の物語は、「Jポップ」葬送の物語であり、ニッポンの寓話でもある。章題記載の音楽家のほか、小沢健二、小山田圭吾、ピチカート・ファイヴ、…

大澤真幸, 北田暁大著『歴史の〈はじまり〉』(2008)

歴史の〈はじまり〉 作者:大澤 真幸,北田 暁大 発売日: 2008/11/17 メディア: 単行本 世界の中心に行っても世界から疎外されているという感覚は解消できない……私と現在はどうつながっているのか。格差社会からアメリカ問題まで二人の社会学者による新しい歴…

佐藤義之著『「心の哲学」批判序説』(2020)

「心の哲学」批判序説 (講談社選書メチエ) 作者:佐藤 義之 発売日: 2020/04/10 メディア: 文庫 認知科学、神経科学の隆盛によって、あらためて注目を浴びる「心の哲学」は、奇妙な主張をしている。「意識は物質世界の一領域である」「意識は自由な意思決定能…

長尾剛著『テレビゲーム風雲録-インベーダーからドリームキャストまで』(1999)

テレビゲーム風雲録―インベーダーからドリームキャストまで 作者:長尾 剛 メディア: 単行本 わずか15年にして、巨大ビジネスに成長したテレビゲーム業界の興亡。『ゼルダの伝説』の宮本茂、『ドラゴンクエスト』の堀井雄二、『バーチャファイター』の鈴木裕…

安壇美緒著『天龍院亜希子の日記』(2018)

天龍院亜希子の日記 作者:安壇 美緒 発売日: 2018/03/05 メディア: 単行本 人材派遣会社に勤める田町譲。平凡な男のブラックな日常生活を勇気づけるのは、幼い頃に憧れていた野球選手と、長らく会っていない元同級生の日記だった―。第30回小説すばる新人賞受…

『ユリイカ』12, 2019「特集 Vaporwave」

ユリイカ 2019年12月号 特集=Vaporwave ―Oneohtrix Point Never、Vektroidから猫 シ Corp.、ESPRIT 空想、2814まで…WEBを回遊する音楽― 作者:ワンオートリックス・ポイント・ネヴァー,Night Tempo,仲山ひふみ,銭清弘,山形一生 発売日: 2019/11/28 メディア: …

『現代思想』5, 2020, vol.48-7「緊急特集 感染/パンデミック-新型コロナウイルスから考える」

現代思想2020年5月号 緊急特集=感染/パンデミック――新型コロナウイルスから考える 作者:G・アガンベン,J‐L・ナンシー,S・ジジェク,飯島 渉,小泉 義之,奥野克巳 発売日: 2020/04/28 メディア: Kindle版 新型コロナウイルスをめぐる報道が目下加熱してい…

高山一実著『トラペジウム』(2018→2020)

トラペジウム (角川文庫) 作者:高山 一実 発売日: 2020/04/24 メディア: Kindle版 高校1年生の東ゆうは「絶対にアイドルになる」ため、己に4箇条を課して高校生活を送るが――。現役トップアイドルが、アイドルを目指すある女の子の10年間を描いた感動の青春小…

万田邦敏著『再履修 とっても恥ずかしゼミナール』(2009)

再履修とっても恥ずかしゼミナール 作者:万田 邦敏 メディア: 単行本(ソフトカバー) ◎1980年代に「月刊イメージフォーラム」誌で連載した傑作エッセイ「とっても恥ずかしゼミナール」を中心に、映画の魅力や映画作りの裏側をユーモアたっぷりに紹介した批…

須賀しのぶ著『革命前夜』(2015→2018)

革命前夜 (文春文庫) 作者:須賀 しのぶ 発売日: 2018/03/09 メディア: Kindle版 バブル絶頂期の日本を離れ、東ドイツに渡った一人の日本人留学生。住民が互いに監視しあう灰色の町で彼が出会ったのは、暗さのなかから生まれる、焔のような音楽だった。冷戦下…

永井純一著『ロックフェスの社会学-個人化社会における祝祭をめぐって』(2016)

ロックフェスの社会学:個人化社会における祝祭をめぐって (叢書 現代社会のフロンティア) 作者:永井純一 発売日: 2016/10/30 メディア: 単行本 「ロックフェスティバル」と呼ばれる音楽イベントが日本で存在感を放つようになって久しい。ロックフェスはそれ…

ウィリアム・マイヤーズ著, 久保田晃弘監修, 岩井木綿子, 上原昌子訳『バイオアート―バイオテクノロジーは未来を救うのか。』(2015=2016)

バイオアート―バイオテクノロジーは未来を救うのか。 作者:ウィリアム・マイヤー 発売日: 2016/05/24 メディア: 単行本 生命科学の発展は人間も環世界も根源的に「作り変え可能」〈ハッカブル〉であることを示している。生命の作り変え〈ハック〉が情報技術…

大木毅著『独ソ戦-絶滅戦争の惨禍』(2019)

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書) 作者:大木 毅 発売日: 2019/07/20 メディア: 新書 「これは絶滅戦争なのだ」.ヒトラーがそう断言したとき,ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった.日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍.軍事作戦の進行を追…

リチャード・パワーズ著, 柴田元幸, 前山佳朱彦訳『囚人のジレンマ』(1988=2007)

囚人のジレンマ 作者:リチャード パワーズ 発売日: 2007/05/24 メディア: 単行本 ホブソン家の家族たちは、いま大きな困難に向き合っていた。家長である元・歴史教師のエディ・ホブソンが抱え込んできた謎の病気が、いよいよ彼の生命を脅かす深刻な様相を帯…

吉田眸著『ドアの映画史-細部からの見方、技法のリテラシー』(2011)

ドアの映画史―細部からの見方、技法のリテラシー 作者:眸, 吉田 発売日: 2011/04/07 メディア: 単行本 ドアは内開きか、外開きか?気づかないほどさりげない細部の演出や技法に、映画を読み解く鍵がある。ストーリー中心主義を超え、映画の魔法に迫る。 扉と…

宇野邦一著『ドゥルーズー流動の哲学』(2001→2020)

ドゥルーズ 流動の哲学 [増補改訂] (講談社学術文庫) 作者:宇野邦一 発売日: 2020/02/10 メディア: Kindle版 二〇世紀後半の哲学を牽引した思想家ジル・ドゥルーズ(一九二五‐九五年)。哲学史的な著作から出発し、『差異と反復』と『意味の論理学』を経て、…

ロナルド・H・コース著, 宮澤健一, 後藤晃, 藤垣芳文訳『企業・市場・法』(1988=1992→2020)

企業・市場・法 (ちくま学芸文庫) 作者:コース,ロナルド・H. 発売日: 2020/02/11 メディア: 文庫 新制度派経済学を打ち立てたひとりとして、1991年にノーベル経済学賞を受賞したロナルド・H・コース。本書は、その主要業績たる「企業の本質」「社会的費…