社会

吉野英岐「地域社会における共同性の再構築をめぐって」『地域社会学会年報』2018年, 30巻, p.5-14

【本文】 The rapid decrease in and the aging of Japan's population seriously influence the sustainability of municipalities and communities. The Japanese government is preparing several policies for preventing population mobility, directed…

下竹亮志「運動部活動における「指導者言説」の歴史社会学序説 ―教育的技法としての「規律」と「自主性」に着目して―」『スポーツ社会学研究』2019年, 27巻 1号, p.59-73

【本文】 本稿は、これまでの研究において看過されてきた「指導者言説」を対象として、戦後の運動部活動をめぐる言説空間を再構成する試みの序説的位置づけを持つものである。具体的には、これまでの運動部活動における中心的な教育的価値として議論の対立軸…

渡邊勉「景観問題からみる理論と実証」『社会学年報』2009年, 38巻, p.17-30

【本文】 本稿は,社会学的研究における理論と実証の関係について,景観問題というテーマを通じて,検討することを目的としている.まず景観問題に関する人々の意識を調査データから明らかにした.その上で社会的ジレンマの枠組では,うまく分析できず,権利…

正村俊之「数理的研究と非数理的研究の相補性」『社会学年報』2009年, 38巻, p.43-47

【本文】 社会学的研究には,数理的研究/非数理的研究,理論研究/実証研究/学説研究といったさまざまな種類の研究が含まれている.本稿では,第1に,共時的・静態的な観点および通時的・動態的な観点からそれらの研究の相互関係を説明し,社会学的研究に…

木村邦博「「問い」を主題とした学説研究の重要性 ―科学としての社会学と歴史学としての社会学史の発展のために―」『社会学年報』2009年, 38巻, p.31-41

【本文】 本稿の目的は,科学としての社会学と歴史学(科学史)としての社会学史との双方にとって,どのような「学説研究」が実り多いものと考えられるかについて,論じることである.より具体的には,具体的な社会現象に対する「問い」を主題とした学説研究…

三隅一人「ネオ古典社会学の企て ―学説-数理-実証のはざまで―」『社会学年報』2009年, 38巻, p.5-16

【本文】 本稿では,古典学説に拠りつつ理論的一般化をはかるネオ古典社会学に,解釈支援型フォーマライゼーションという類型論に焦点をおく理論構築法を組み入れて,事例研究を媒介にして学説と数理の対話を促進する,その可能性と意義を論じる.第一に,役…

Kristel Anne Acedera, Brenda SA Yeoh「‘Making time’: Long-distance marriages and the temporalities of the transnational family」『ISA』Vol 67, Issue 2, 2019

【本文】 By focusing on the relations of intimacy between migrant wives working in Singapore and their left-behind husbands living in the Philippines, this article investigates how transnational couples negotiate the liminalities and tempo…

下村恭広「東京・高円寺における古着小売店の集積 ―大都市商業地域の更新における若年自営業者―」『日本都市社会学会年報』2011年, 2011巻, 29号, p.77-92

【本文】 This paper attempts to clarify the characteristics of small independent retailers of second-hand clothing and examines the factors of its agglomeration in Tokyo. The number of second-hand clothing stores in Tokyo grew dramatically…

米田誠司「日常と非日常のはざまで ―由布院温泉にみる震災対応と復興―」『西日本社会学会年報』2018年, 16巻, p.35-42

【本文】 人はなぜ旅をするのか。この問いから始まる観光について、日常は非日常と背理的あるいは相対的に概念づけられるものの、地域ごとに異なる日常があり、観光客、観光地に暮らす人々にも日常と非日常があることをまず指摘した。その上で、観光地で災害…

『ユリイカ 2020年09月号』「特集 女オタクの現在-推しとわたし」

ユリイカ 2020年9月号 特集=女オタクの現在 ―推しとわたし― 作者:つづ井,田中東子,ひらりさ,最果タヒ,高山羽根子 発売日: 2020/08/27 メディア: ムック “わたしたち”にとって「オタク」であるとはどういうことか、それはなにを語らしめ、どのような自己を導…

谷本奈穂「美容整形というコミュニケーション:外見に関わり合う女性同士」『フォーラム現代社会学』2017年, 16巻, p.3-14

【本文】 美容整形は「劣等感」や「他者に対するアピール」のために行われると信じられてきたが、むしろ実践者たちは「自己満足」を最も重視する。ただし同時に、「他者」による外見の評価を気にしてもいた。先行研究では、この他者を「異性」や、より一般的…

具慧原「1930年代の批評言説からみる小津映画の「日本的なもの」」『映像学』2020年, 104巻, p.31-50

【本文】 小津の「日本的なもの」は、彼の戦後作品が1970年代にアメリカの論者たちによって伝統的なものと解釈されて以来、盛んに議論された。しかし従来の研究は主に表象の分析に偏っているため、小津を初めて「日本的」と評価した1930年代の議論の全貌は十…

Chau-kiu Cheung, Xiao Dong Yue「Identity Achievement and Idol Worship among Teenagers in Hong Kong」『International Journal of Adolescence and Youth』 Volume 11, 2003, Issue 1

【本文】

野村駿「不完全な職業達成過程と労働問題 —バンドマンの音楽活動にみるネットワーク形成のパラドクス—」『労働社会学研究』2019年, 20巻, p.1-23

【本文】 This study aims to reveal the working conditions and problems experienced in the process of occupational achievement through a case study of rock musicians intending to make a living from musical activities. In particular, this in…

Helen Holmes「Material Affinities: ‘Doing’ Family through the Practices of Passing On」『BSA』Vol 53, Issue 1, 2019

【本文】 This article explores how mundane objects are passed on through kinship networks and how these practices become part of the ‘doing’ of family and kinship. Using Mason’s concept of affinities, I illuminate four strands of material …

辻井敦大「戦後日本における墓をめぐる社会史―石材店によるマーケティング戦略に注目して―」『年報社会学論集』2019年, 2019巻, 32号, p.61-72

【本文】 Using a historical approach, this study examines the transformation of graves from a material perspective, specifically the marketing strategy of gravestone shops. First, I reveal the relationship between the construction of grave…

大島岳「ゲイ雑誌『G-men』にみるグラスルーツ・アクティヴィズム」『年報社会学論集』2019年 2019巻, 32号, p.84-95

【本文】 This paper reveals the hidden history of AIDS grass roots activism through the gay magazine G-men. There are few qualitative sociological studies that focus on the lives of persons living with HIV that has been sexually transmitte…

新睦人「現代社会論の現在」『社会学評論』2008年, 59巻, 1号, p.16-36

【本文】 近代市民社会は,それが形成された歴史過程から,その内部に未熟な部分をかかえこみ,解放と抑圧のアンビヴァレントな性質をおびつつ今日まで成り立ってきた.その成熟過程で生じた反近代的,脱近代的,超近代的,没近代的,前近代的など,さまざま…

井上俊「社会学と文学」『社会学評論』2008年, 59巻, 1号, p.2-14

【本文】

谷本奈穂「〈イメージ〉の生成という視覚経験 ー読む・ふれる・見る」『社会学評論』2005年, 55巻, 4号, p.418-433

【本文】 本稿では複数ある「ものの見方=視覚モード」を整理する.「言葉」をモデルにして対象に潜む意味や物語やイデオロギーなるものを「読解」するというモードや, 「芸術作品」をモデルにして対象と (論理を媒介にしない) 「直接的交流」をするモードが考…

難波功士「〈研究ノート〉“-er”の系譜:サブカルチュラル・アイデンティティの現在」『関西学院大学社会学部紀要』2006年, 100号, p.181-189

【本文】 In the1970s, some young people began to take pleasure in creating Japanese words coined with the suffix ‘-er’. For example, there were readers and contributors of “Bikkuri- house ” magazine, who were called (“ Bikkuri- )houser ”, …

吉光正絵「ポピュラー音楽と女性ファン」『研究紀要』長崎県立大学, 2014年, 14号, p.265-276

【本文】 The typical images of fandom are negative stereotypes and labels of deviancy. Especially, the female fan's roles in popular music studies have been largely limited to being negative audience members. Many essays about female fando…

平山奈実「ファンサイトにおける社会的相互作用 : 電子掲示板利用者の分析から」 『国際文化研究紀要』2005年, 12巻, p.197-221

【本文】

秋谷直矩, 平本毅「分野別研究動向(エスノメソドロジー) ―エスノメソドロジー・会話分析研究の広がり」『社会学評論』2019年, 70巻, 1号, p.43-57

【本文】 44「しかし,「昨今のエスノメソドロ ジー研究者の精力的な活躍によって,現象学的社会学と EM 研究とが同一視され るようなことは,だいぶなくなっているのではないだろうか」(矢田部 2002: 98- 99)と,すでに 15 年以上前より指…

田泰昊「メディアミックスに関する日本出版人の認識と実践に関する質的研究 ーライトノベル編集者を中心に」『年報カルチュラル・スタディーズ』2018年, 6巻, p.145-168

【本文】 本稿は、日本のコンテンツ産業の特徴であるメディアミックスが、実際にどのように動 いているかについて考察するものである。特にメディアミックスの現場で活動している実 務者(KADOKAWA のライトノベル編集者)たちが、自分の職業とメディアミッ…

小野寺雅彦「「ノる」とはどういうことか —現代若者の「親密圏における連帯」」『年報社会学論集』2013年, 2013巻, 26号, p.51-62

【本文】 In this study, we discuss the nature of the relationship between the intimate sphere of the modern youth of Japan and the communication taking place within this world. Modern youth communicate daily on the basis of joint relations…

宮本直美著『宝塚ファンの社会学 ースターは劇場の外で作られる』(2011)

宝塚ファンの社会学: スターは劇場の外で作られる (青弓社ライブラリー) 作者:宮本 直美 発売日: 2011/03/17 メディア: 単行本 宝塚歌劇のファン同士のいい席をめぐる駆け引きやスター・生徒へのさまざまな距離感を描きながら、非合理に見えるファンの行動が…

角田隆一「記憶メディアとしての写真 ―ロラン・バルトの「プンクトゥム」概念からの展開」『ソシオロゴス』2009年, 33号

【pdf】 本稿は、写真を観るという経験と記憶の関係性について社会学的に考察することを目的としている。そ のために中心的に検討していくのは、ロラン・バルトによる最晩年の写真論『明るい部屋』である。本著作は独自の現象学的方法から写真の経験を取…

齋藤圭介「男性学の生殖論における臨界―再生産責任の帰責主体をめぐる議論を中心に―」『ソシオロゴス』2009年, 33号

【pdf】 本稿は男性学の立場から生殖論を構築するための基礎的視座を提供することを目指す。リベラル・フェミニズムによる生殖論の多くは、生殖を女性の問題として語ってきた。そのため生殖 に関わるアクターは女性一人と考えられ、男性について多くは語…

西原麻里「現代の男性アイドル像と〈恋愛〉/〈絆〉の様相―雑誌分析を通じて」日本マス・コミュニケーション学会, 2014年度春季研究発表会・研究発表論文

【pdf】 本発表では、雑誌『Myojo』の内容分析をもとに、男性アイドルと女性読者の異性愛関係 =〈恋愛〉と男性アイドル同士の関係=〈絆〉の言説について考察する。数量的分析の結果、異性愛に関する言説よりも男性同士の強い友情が頻出し、同性同士…