森川嘉一朗著『趣都の誕生-萌える都市アキハバラ』(2003)

 

趣都の誕生―萌える都市アキハバラ (幻冬舎文庫)

趣都の誕生―萌える都市アキハバラ (幻冬舎文庫)

 

いつの間にかアキハバラ全体が巨大な「個室」になっている! たどり着いてしまった前代未聞の未来風景の出現を、新世代の論客が鮮やかに解き明かすまったく新しいオタク論、都市論の登場!!

序章 萌える都市
第1章 オタク街化する秋葉原
第2章 なぜパソコンマニアはアニメ絵の美少女を好むのか―オタク趣味の構造
第3章 なぜ家電はキャラクター商品と交替したか―「未来」の喪失が生んだ聖地
第4章 なぜ「趣味」が都市を変える力になりつつあるのか―技術の個人化が起こす革命
第5章 趣都の誕生

 

ジグムント・バウマン, ティム・メイ著, 奥井智之訳『社会学の考え方 第2版』(1990→2001=2016)

 

社会学の考え方〔第2版〕 (ちくま学芸文庫)

社会学の考え方〔第2版〕 (ちくま学芸文庫)

 

常世界はどのように構成されているのか。日々変化する現代社会をどう読み解くべきか。読者を〈社会学的思考〉の実践へと導く最高の入門書。新訳。

序章 社会学とは何か
第1章 自由と依存
第2章 わたしたちとかれら
第3章 コミュニティと組織
第4章 権力と選択
第5章 贈与と交換
第6章 身体の諸相
第7章 秩序と混乱
第8章 自然と文化
第9章 テクノロジーとライフスタイル
第10章 社会学的思考

 

倉田剛著『現代存在論講義Ⅰーファンダメンタルズ』(2017)

 

現代存在論講義I?ファンダメンタルズ

現代存在論講義I?ファンダメンタルズ

 

 論理学を武器としてきわめて明晰な議論へと新生した存在論―その最先端まで学生と教員の対話を織り交ぜた解説で導く本格入門書。存在論の方法、カテゴリーの体系、性質について初歩から詳論する。

序 文
  本書の成立とスタイル
  本書の主題
  本書を世に問う理由─なぜ『現代存在論講義』なのか
  著者の立場─暗黙の前提

第一講義 イントロダクション─存在論とは何か
1 何が存在するのか
  1.1 「何が存在するのか」から「どのような種類のものが存在するのか」へ
  1.2 性質と関係
  1.3 物とプロセス
  1.4 部分と集まり
  1.5 種という普遍者
  1.6 可能的対象および虚構的対象

2 存在論の諸区分
  2.1 領域的存在論と形式的存在論
  2.2 応用存在論と哲学的存在論
  Box 1 表象的人工物としての存在論存在論の可能な定義
  2.3 形式的存在論と形式化された存在論
  2.4 存在論の道具としての論理学
  Box 2 同値、分析あるいは存在論的説明について
  2.5 存在論とメタ存在論

まとめ

第二講義 方法論あるいはメタ存在論について
1 存在論的コミットメントとその周辺
  1.1 世界についての語りと思考
  1.2 存在論的コミットメントの基準
  Box 3 すべてのものが存在する?!─存在の一義性について
  1.3 パラフレーズ
  Box 4 “No entity without identity”─クワイン的メタ存在論の否定的テーゼ

2 理論的美徳─「適切な存在論」の基準について
  2.1 単純性
  2.2 説明力
  2.3 直観および他の諸理論との整合性

3 非クワイン的なメタ存在論
  3.1 虚構主義
  3.2 マイノング主義
  3.3 新カルナップ主義
  Box 5 カルナップと存在論

まとめ

第三講義 カテゴリーの体系─形式的因子と形式的関係
1 カテゴリーと形式的因子
  1.1 カテゴリーの個別化─形式的因子
  1.2 存在論的スクエア

2 形式的関係
  2.1 4カテゴリー存在論における形式的関係
  2.2 存在論セクステットと形式的関係
  Table 1 主要な形式的関係のまとめ

まとめ

第四講義 性質に関する実在論
1 ものが性質をもつということ
  1.1 何が問われているのか
  1.2 存在論的説明あるいは分析について
  1.3 実在論による説明

2 実在論の擁護
  2.1 分類の基礎
  2.2 日常的な言語使用
  2.3 自然法則と性質

3 ミニマルな実在論
  3.1 述語と性質
  3.2 否定的性質
  3.3 選言的性質
  3.4 連言的性質と構造的性質
  3.5 付録:高階の普遍者について
  Box 6 アームストロングへの疑問

まとめ

第五講義 唯名論への応答
1 クラス唯名論
  1.1 クラスによる説明
  1.2 例化されていない性質および共外延的性質の問題
  1.3 クラスの同一性基準と性質
  1.4 すべてのクラスは性質に対応するのか

2 類似性唯名論
  2.1 類似性の哲学
  2.2 類似性唯名論への反論

3 述語唯名論
  3.1 正統派の唯名論
  3.2 述語唯名論への反論

4 トロープ唯名論
  4.1 実在論の代替理論としてのトロープ理論
  4.2 トロープの主要な特性とそれにもとづく「構築」
  4.3 トロープ唯名論のテーゼとそれへの反論
  Box 7 トロープへのコミットメントを動機づける理由
  4.4 実在論との共存

まとめ

結語にかえて─存在の問いはトリヴァルに解決されるのか?
読書案内
あとがき

 18 溝口『オントロジー工学』

オントロジー工学 (知の科学)

オントロジー工学 (知の科学)

 

 42 クワイン的なメタ存在論

①われわれが承認する理論を公正している文を標準的な論理式に翻訳せよ。

②その翻訳から存在論的コミットメントを取り出せ。

③その存在論的コミットメントを額面通りに受け入れよ。

ノーマン・S・ハイナー著, 田嶋淳子訳『ホテル・ライフ』(1936=1997)

 

ホテル・ライフ (シカゴ都市社会学古典シリーズ)

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  • 作者: ノーマン・S.ハイナー,吉原直樹,Norman S. Hayner,田嶋淳子
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都市にとってホテルが意味するものは、生活にとって都市が意味するものと同じである。怠惰で快適で自由で、そして孤独なホテルライフの歴史をさぐり、そこで暮らす人々の心の動きや行動を考察する。

第1章 ホテル・ライフとパーソナリティ
第2章 隊商宿からコテージへ
第3章 ホテルと都市地域
第4章 家庭としてのホテル
第5章 なぜホテルで暮らすのか
第6章 ホテル人口の趨勢
第7章 ホテル居住者のタイプ
第8章 解放された家族
第9章 ホテルの子供
第10章 ハイウェイの魅力と街の灯り
第11章 人間性の問題
第12章 ホテルとアメリカ社会

 

稲葉佳子, 青池憲司著『台湾人の歌舞伎町-新宿、もうひとつの戦後史』(2017)

 

台湾人の歌舞伎町――新宿、もうひとつの戦後史

台湾人の歌舞伎町――新宿、もうひとつの戦後史

 

 “らんぶる”も“スカラ座”も“風林会館”も台湾人がつくった―終戦までの50年間、日本の統治下にあった台湾。8万人あまりが“日本兵”として戦争に駆り出され、戦前から日本に“内地留学”をしていた者も多くいた。戦後、今度は一転、“外国人”として裸一貫で放り出された台湾人はやがて駅前のヤミ市で財をなし、焼け野原に新たに構想された興行街・歌舞伎町を目指した―初めて明らかにされる、貴重な時代証言。

はじめに――歌舞伎町、ふたつの物語
第1章 〈ルンバ〉の青春 1945-49――虚脱から再起へ
第2章 〈地球座〉から始まった歌舞伎町 1945-49――理想と停滞
第3章 「歌舞伎町」前夜 1950-54――焦燥から光明へ
第4章 “じゅく文化"の裏に台湾人華僑あり1955-64――胎動から興隆へ
第5章 台湾人が愛した歌舞伎町 1965-74――爛熟、そして変容
おわりに――再開発のなかの歌舞伎町